「舞台俳優・舞台女優になるにはどうすれば良いのかな?」
「やっぱり劇団に入るべき?」
「初心者だから養成所や専門学校に行くべきだよね?」
舞台俳優になるための方法はいくつかありますが、あなたがどんな舞台に立ちたいかによって進むべき道が異なります。
立ちたい舞台をイメージせずに進路を決めると、舞台俳優になるという夢が遠のく可能性もあるため、最初の目標設定は重要です。
そこで、何十本もの演劇に出演してきた俳優の筆者が、舞台俳優・女優になるためにはどうすればよいのか、詳しく解説します。
記事を読めばわかること
- 舞台俳優・舞台女優になる方法
- 現代の日本演劇の種類
- 立ちたい舞台別!目指すべき進路
- 悩んだときはこれ!万人におすすめの進路
この記事を読めば、漠然としていた舞台俳優へのなり方がしっかりイメージを持てるようになります。
ぜひ最後まで読んで、あなたの夢を叶える方法を見つけてください!
【舞台俳優・舞台女優になるには】どんな舞台に立ちたいか?
舞台俳優になるためには、まず自分がどのような舞台に立ちたいのかを考えてみましょう。
立ちたい舞台の方向性によって、取るべき進路が変わってくるためです。
現代日本の演劇は、大まかですが3つに分類できます。
日本の演劇の種類
- 宝塚歌劇団・劇団四季などの興行演劇
- 制作委員会方式の舞台演劇
- 小劇場演劇
それぞれの違いと、取るべき進路を詳しくご紹介します。
宝塚歌劇団・劇団四季などの興行劇団
まず1つめにご紹介するのが、宝塚歌劇団や劇団四季など、利益を出すために運営している劇団です。
興行として成立させるため、お客様が楽しめるような質の高い作品の上演を行っています。
そのため、役者は高い実力を求められることがほとんど。
劇団に所属している人が公演に出演するので、宝塚や劇団四季などの興行舞台に参加したい人は、まず劇団への所属を目指すことになります。
ポイント
- 宝塚歌劇団・劇団四季・青年座などの有名劇団
- お客さんを多く呼び、利益を出すために公演を行う
- 有名劇団のなかには、制作や劇団の運営などを行う運営会社を持つところも多い
- 公演には劇団の所属者が出演
- ハイレベルな作品ばかりで出演には実力が求められる
2.5次元舞台に代表される製作委員会方式の舞台
2つめに紹介するのは、製作委員会方式の演劇です。
製作委員会方式とは、複数の企業や団体がお金を出し合って「製作委員会」を結成し作品を作る形態のことを指します。
昨今ではミュージカル「テニスの王子様」や舞台「刀剣乱舞」などで話題の2.5次元舞台も、この方式で作られることが多いです。
この方式の演劇は、劇団とは違い所属者が存在しないため、オーディションで出演者が決まることが多くなっています。
そのため、まずは事務所に所属してオーディション情報に触れられるようにするのが近道です。
ポイント
- 2.5次元舞台や規模の大きなミュージカル・演劇は製作委員会方式が多い
- 出演者はオーディションでの決定がほとんど
- オーディションの競争率は高い
- 実力や容姿などの求められる技能は、舞台ごとに大きく異なる
- 現代の日本演劇界で大きな勢いを持つ制作方式
小劇場
3つめのご紹介は、下北沢などにある客席100ほどの小さな劇場を拠点とする小劇場劇団です。
1980年代頃は小劇場ブームがあり活発でしたが、現在は活動的な小劇場劇団が少なくなっています。
チケットの販売形式も委員会方式や興行劇団とは異なり、出演者に販売ノルマが課せられることが多いです。
公演は小劇場演劇の劇団員だけでなく、外部から他の出演者をゲストとして招くこともよくあります。
ポイント
- 苦戦している小劇場劇団が多く、興行として成り立っていない場合が多い
- 出演や所属へのハードルは低く、知り合いなどのツテで参加できることも
- 劇団員になることで公演に出演できる
- 劇団に所属していなくても、ゲストとして出演できる場合もある
- 役者が制作陣を兼ね、衣装や大道具制作をすることも多い
舞台俳優・舞台女優になる道は3つ
ここまでで、3種類の舞台形式についてご紹介しました。
実際には紹介した通りぴったりカテゴライズできない舞台もありますが、大まかには以下のような認識で問題ありません。
ポイント
- 大きな舞台に立ちたい!
→製作委員会方式、興行劇団を目指す - 規模にかかわらずとにかく舞台に立ちたい!
→小劇場演劇を目指す - 憧れの劇団に入りたい!
→その劇団への所属を目指す
自分がどんな舞台に立ちたいのかイメージできたなら、次は目標実現のために取るべき具体的な進路をご紹介します。
舞台俳優になる方法は主に「事務所への所属」、「劇団への所属」、「演劇スクールに通う」の3つです。
芸能事務所に所属する
製作委員会方式の舞台や小劇場劇団に所属したい方におすすめの道が、芸能事務所に所属するルートです。
大規模な舞台演劇は役を決めるためのオーディションを設けていることがほとんどなので、芸能事務所に所属してオーディション情報を紹介してもらいましょう。
また、現状興行としての成立が難しい小劇場劇団は、普通に活動しているだけでは役者としての成功も難しいです。
劇団と事務所の両方に所属することで多様な芸能活動に触れられます。
芸能事務所で紹介される案件は、人気俳優になるための実力や人気を得るのに役立つことも多くおすすめです。
注意ポイント
ただし、劇団や事務所によっては「他社への所属は一切禁止」としているところもあります。劇団と事務所所属への掛け持ちを考えている方は、必ず事前に劇団と事務所両方に相談しましょう。
おすすめの芸能事務所ランキングTOP20を大手芸能事務所の私が解説
劇団所属のオーディションを勝ち抜く
興行劇団、小劇場劇団への所属を目指す方は所属オーディションに挑戦しましょう。
劇団のHPを確認すると、団員募集の要項が記されたページがあることがほとんどなので、よく確認して応募してください。
宝塚歌劇団など、劇団によっては規定の演劇学校を卒業しなければ入団資格すら得られないところもあるので、早めの情報収集を心がけましょう。
おすすめの一般公募舞台オーディション情報まとめ!合格のコツなど
専門学校・養成所に通う
芸能事務所や劇団への所属ができなかった場合は、演劇の専門学校・養成所で学んだ後改めて所属のオーディションを受けるのも選択肢の一つです。
現在はITを活用したオンライン授業を行う養成所も増えていますが、演技初心者の方には対面形式で授業を受けられるスクールが理解しやすくおすすめですよ。
料金やカリキュラム、募集要項はスクールにより大きく異なります。
スクールを選ぶ際にも、あなたが立ちたい舞台に役立つ技能を学べる場所を探すようにしましょう。
舞台俳優・舞台女優になるには事務所への所属がおすすめ
舞台俳優を志望しているしているものの、入りたい劇団や立ちたい舞台が明確に浮かばない人は、まず芸能事務所の所属を目指すのがおすすめです。
事務所で活動を続ければイメージが具体的になりやすいうえに、芸能活動実績は今後舞台のオーディションを受ける際に役に役立ちます。
芸能活動は若いほうが有利になりがちです。
事務所へ所属のチャレンジすらせずに養成所に入所してしまうのは、せっかくの有利な条件を自ら捨てに行くようなもの。
演技力は芸能活動中も学び続けるもので、現場でこそ得られる経験もあります。
演劇スクールへの入学は、事務所への入所が叶わなかった時に検討しても遅くありませんよ。
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まとめ
舞台俳優になるにはどうすれば良いか、詳細をまとめましょう。
舞台俳優・女優になるには
- 立ちたい舞台によって進むべき道が違う
- 入団したい劇団がある人は劇団の所属オーディションを受けよう
- 大きな舞台・小劇場に立ちたい人は芸能事務所への所属がおすすめ
- 劇団によっては規定の養成機関を卒業していないと入団できないことも
- 立ちたい舞台の明確なビジョンが無い人はまず事務所の所属オーディションへ
まずは自分がどんな舞台に立ちたいのかを考え、その望みが叶う進路を選択するのが最善の方法です。
明確に入りたい劇団がある人以外には、芸能事務所に所属して舞台のオーディションを受けるのが最もチャンスの大きい方法でしょう。
舞台では、演技力だけでなく歌唱力やダンス、ユーモアセンスなど総合力の高さを求められます。
進路を決めた後は、夢の実現に向けての努力を行いぜひ素敵な舞台俳優になってください!